Erebus

エルプス
栗毛 牝 1982年5月3日生
マグニテュード 母 ホクエイリボン 母父 イーグル
競走成績 11戦6勝
1984年 函館3歳ステークス (GV) 1着
1984年 3歳牝馬ステークス (GV) 1着
1985年 4歳牝馬特別 (GU) 1着
1985年 桜花賞 (GT) 1着
1985年 京王杯オータムハンデ (GV) 1着
 逃げ馬は先頭を切ってレースを作ってこそナンボ。自分の展開が作れれば自己の持つ距離適性までなら強い。エルプスは自分のフィールドであるマイル以下で逃げれば全勝、逃げられなければ全敗と非常にわかりやすい馬であった。
 境勝太郎厩舎の第三騎手という
地味な存在であった木藤騎手とのコンビで逃げ捲って桜花賞を制したこの馬、実は母のホクエイリボンと合わせて70万円で売買されたという逸話が残っているそうだ。 人気薄で激走することも多かったこの馬らしい。この馬の逃げも桜花賞勝ちで認められたのか鈴を付けに行こうという意識が過剰になり、オークス(但しエルプスは出遅れ…)、エリザベス女王杯では伝説的な追い込み馬が誕生している。
 繁殖も既に引退したが直仔に二冠牝馬テイエムオーシャンの母リヴァーガールを出している。牧場の話では他の馬たちと仲良くやっているらしく、同厩の馬に好かれて追い掛け回されていることもあるそうだ(笑)(2006/11/11)
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 削蹄作業中にバランスを崩し右後肢大腿骨を骨折したエルプスはそのまま安楽死の措置が取られた。生まれ故郷であり晩年を過ごしたカタオカファームから
 「生後1カ月から知っている馬なので、自分の娘以上の関係ですね。急なことだったので残念です」とのコメントが発表された。それにしても快速馬の死はいつも突然に訪れる…
 2007年の訪問では我々が近寄っていくと厩舎に戻してもらえると勘違いしたらしく、放牧地の出口からしつこく離れようとしないエルプスがとても印象的でした。いつお伺いしても快く迎え入れてくれたカタオカファームさん、有難うございました。そして可愛らしいお婆ちゃん馬・エルプスよ、永遠に!
現況:2009年9月15日・27歳没

2010/9/12

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