Miscast

ミスキャスト
鹿毛 牡 1998年5月23日生
父 サンデーサイレンス 母 ノースフライト 母父 トニービン
競走成績 24戦5勝
2001年 プリンシパルS (OP) 1着
 母ノースフライトは1994年のマイル界で他を寄せ付けなかった名マイラー。11戦8勝GT2勝を含む重賞6勝を引っ提げ5歳(旧表記)一杯で繁殖に上がった。ノーザンテーストと2年連続で配合した後、サンデーサイレンスとの間の3番仔がミスキャストである。
 新馬を勝ち上がると2戦目でいきなり弥生賞に挑戦。アグネスタキオンとは勝負にならなかったものの後の菊花賞馬・マンハッタンカフェと叩き合いの末先着して権利確保に成功し、皐月賞に駒を進める。今思えばここが2着だったら少しはこの馬の競走人生が変わった気がする…皐月賞も3戦目というキャリアの無さを考えればまずまずの6着。しかし1勝馬の身ではダービー出走が侭ならないためダービートライアルのプリンシパルステークスへ。ここで見事先頭ゴールを果たしたミスキャストだがその代償が骨折…若駒のうちにレース中の骨折はやはり影響が大きい。勝ち味を覚えた馬ならともかく、痛いのは嫌だとばかり一生懸命走ることを拒む馬が出てくるからである。ミスキャストもまさにその状態に陥ったのではないだろうか…復帰後も勝てず1000万条件まで降格し、ここでも勝ち負けがやっとの状態に…何とか再度オープン迄上がったものの結局重賞を制することもないまま6歳一杯で引退した。
 母からも現在迄これはという産駒が出ていないが、サンデー×トニービンの血統でノーザンダンサーの血が全く入っていないという判断からか繁殖馬として北海道に戻ったミスキャスト。頭数確保は難しいかもしれないが、自身の成績を上回る子供が出てきても全く不思議はない。
大いなる血のドラマの中にたまには「ミスキャスト」が紛れても、それはそれで味のある配役になることだろう。何故ならばミスキャストは平成の日本競馬を支えた血の融合体なのだから。
現況(2010/9現在):種牡馬(新ひだか町・アロースタッド)

2006/10/26

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