Wing Arrow

ウイングアロー
栗毛 牡 1995年3月25日生
アサティス 母 サンヨーアロー 母父 ミスターシービー
競走成績 30戦11勝
1998年 名古屋優駿(GV) 1着
1998年 グランシャリオC (GV) 1着
1998年 ユニコーンS (GV) 1着
1998年 スーパーダートダービー (GU) 1着
2000年 フェブラリーS (GT) 1着
2000年 ブリーダーズゴールドカップ (GU) 1着
2000年 ジャパンカップダート (GT) 1着
2001年 ブリーダーズゴールドカップ (GU) 1着
 ウイングアローも確かに時代を築いたダートホースなのは間違いない。しかしチャンピオンホースだったかと言われると管理人は否と答えます…
 2000年の活躍は中央のダートGTを独占し、勿論最優秀ダートホースに輝いているのですが、古馬になってから一度も連勝がないこと、その負けた相手が万遍なくっていうのが否という理由です。大井に通うのが趣味の人間にとってはどちらかというのみっともない姿も見る機会の方が多かったことや、長くダート戦線で活躍しながら前後にスーパーホースがいたり、丸一年も、しかもオープンやらGVあたりでコロコロ負けていたのも印象がイマイチの理由です。
 しかしながら勝つときの豪快さは大好きな一頭でした。特にジャパンカップダートでの圧巻のレコード勝利は凄みさえ感じたくらいです。管理人の私見ですが母父として血の影響を及ぼしているミスターシービーに似ているのかも知れません。シービーは三冠馬の実績、天馬トウショウボーイの血を引く者としての人気が大きかったのですが、実は今の制度ならダービーは降着で三冠馬にはなっていないのである。(巨泉を競馬界から“追放”した功績レース!)そして三冠馬でありながらシンボリルドルフの登場でイメージ的にも負け続けた馬になってしまいます。しかしながらシービーは名馬です。三冠馬対決で負けてもいいんです。私だけが思っていることではないでしょうがシービーのベストレースはルドルフと遭遇する直前の天皇賞です。三冠のどれでもなくシービーの、シービーによる、シービーのための秋天です。誰が言っていたか忘れましたが「シービーにはあの天皇賞があるから…」。ウイングアローもあのジャパンカップダートが鮮烈過ぎます。GTを何勝もしている馬の記憶は時が経つ度煩雑になりますが、ベストレースがある馬の記憶というのはいつまでも鮮明に残ります。シービーにあの天皇賞があって、ウイングアローにもジャパンカップダートがあった。その一点においてチャンピオンホースではなかったが、間違いなく20世紀の名馬に数え上げたい一頭である。
 まさかウイングアローの項でミスターシービーのことを書けるとは思ってなかった…
現況(2010/9現在):種牡馬(青森・東北牧場)

2006/10/18

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