ダイナコスモス

ダイナコスモス

鹿毛牡 1983年3月25日生

父ハンターコム　母シヤダイワーデン　母父ノーザンテースト

競走成績　10戦4勝

1986年皐月賞（GⅠ） 1着
1986年ラジオ短波賞（GⅢ） 1着

　小学校の高学年辺りならウルトラマンの名前？と勘違いされかねないが、岡部幸雄の手綱に応え、皐月賞を先頭ゴールしている。しかしこの年はダイナはダイナでもではないが、社台の吉田善哉はコスモスの勝利以上にグループ期待のダイナガリバーの敗戦を嘆いたという逸話が残っている。コスモスはラジオ短波賞で後の名中距離ニッポーテイオーを退けた直後脚部不安を発症し引退した。
　繁殖に上がって2年目の産駒に隠れた怪物・浦和競馬でデビューしたトロットサンダーがいる。トロットサンダーはマイル全勝、もう一頭の代表産駒といえるワンモアラブウェイは芝1800mでしか勝ち星がないなどスペシャリストを出す傾向にあった。
　平成14年に繁殖を引退し門別牧場で余生を過ごしていた。門別牧場では「ジイ」と呼ばれて「とんでもないヤンチャじじいなんですよ～」と牧場スタッフが苦笑いを交えながらコスモスのことを語ってくれたのが忘れられない。
　この出会いから1年3ヶ月後、平成18年1月30日、老衰のためこの世を去ったが、人と馬それぞれの姿を思い出すと幸せな老後の形そのものであったとの思いがよぎった。代表産駒トロットサンダーは悲劇的な最期と言われているだけに、尚更だったのかも知れない…「ジイよ、安らかに眠れ！」

現況：2006年1月30日・23歳没