Seiun Sky

セイウンスカイ
芦毛 牡 1995年4月26日生
父 シェリフズスター 母 シスターミル 母父 ミルジョージ
競走成績 13戦7勝
1998年 皐月賞 (GT) 1着
1998年 菊花賞 (GT) 1着
1998年 京都大賞典 (GU) 1着
1999年 日経賞 (GU) 1着
1999年 札幌記念 (GU) 1着
 1998年のクラシック戦線のは3歳戦(旧表記)の段階で2頭の有力馬が現れた。1頭は4歳上OPの長距離ハンディキャップ競走が3歳限定の重賞としてリニューアルされ2年目を迎えたばかりの東京スポーツ杯3歳Sで戦慄の勝利を挙げたキングヘイロー。そしてもう一頭は新馬戦のみながら洗練されたレース振りと武豊騎手のコメントでピックアップされたスペシャルウイーク。正月のスポーツ紙競馬面では当たり前の光景であるクラシック予想にはこの2頭が主役で決まりであろうというムードすら漂っていた。しかし3つのタイトルをスペシャルウイークがダービーのタイトルを含み3、1、2着とまとめたが、キングヘイローに至っては皐月賞で連対するも2、14、5着と散々たる結果に終わる…では残りの二冠はというと、年明けに全く期待されないままデビューを果した無名の種牡馬の産駒で、北海道の大きな空を思わせる雄大な馬名だけがやけに耳につく芦毛が掌中に入れたのだった…。セイウンスカイ…まさに近代競馬の中で疑う余地もない最強世代のクラシック二冠を制した馬である。
 競馬界の年初めである金杯の日に徳吉孝士騎手の手綱でデビューしたセイウンスカイは5番人気という低人気を覆す新馬勝ち後、関東の出世レースであるジュニアCを連勝する。そして次戦で時代の5強のうちクラシックの権利を持つ3頭が初顔合わせとなる弥生賞を迎える…世間の評価は2強に次ぐ存在までだったセイウンだが、このレースでその一角キングに先着し世間の評価を3強に塗り変えた。皐月賞では、陣営はそれをさらに確固たるものにすべく、鞍上を関東のトップジョッキー横山典弘にスイッチする。乗り変わった横山が期待に応え2強に先んじ最初の一冠をモノにする。ダービーはスペシャルウイークの4着に敗れたが、その秋セイウンスカイはその競走生活のピークとも言える走りを披露する。京都大賞典ではその年の天皇賞・春を制したメジロブライト、前年の有馬記念馬シルクジャスティスを寄せ付けず快勝。そして逃げ馬の勝利は難しいとされる菊花賞でおよそ40年振りの勝利をレコードタイムのオマケ付きで制してしまうのである。この勝利は本当に評価出来る勝利であった。しかし二冠を制したにも関わらずセイウンはJRA賞を逃してしまう。マイルC、ジャパンカップを勝利したエルコンドルパサーに最優秀4歳牡馬のタイトルを奪われてしまったのである。これがセイウンスカイという馬に対する不当評価に繋がり、クラシックの意義さえ失われたとガッカリしたのは管理人だけではあるまい。
 古馬になってからのセイウンにはGUを2勝したものの特筆すべき競走成績は残っていない。2001年の天皇賞・春、1年半振りにターフに現れた彼には二冠馬の誇りはどこにも見えず3コーナーでズルズル下がっていく…ケガとの闘いには勝てずそのままターフを去った。
 ミホノブルボン同様に突然変異の匂いが強い彼の血統は馬産地で受け入れられなかった。二冠馬としてだけでなく有力なオーナーブリーダーである西山牧場の馬ということを考えるとあまりに少なすぎる34頭という初年度の種付け頭数がそれを物語る。しかしずっと低評価を跳ね返し続けて来たセイウンなら…
現況(2010/9現在):種牡馬(沙流・西山牧場)

2006/10/25

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